ビタミン

ビタミンの働き

ビタミンの働き・・・「ビタミンとは体内で起きるエネルギー生産などの化学変化をスムーズにするために必要な栄養素で、人間の体内では作り出せないもの」です。ビタミンは体内では合成できないため、食べ物から取りつづける必要があり、ビタミンが体内からなくなってしまうと死に至ります。

 

ビタミンはそれぞれが相互作用によって機能していくので、すべてのビタミンがバランスよく体内に存在しなければなりません。一種類がかけただけでもほかのビタミンが働けなくなってしまいます。

 

ビタミンには脂に溶ける性質のある脂溶性のビタミンと、水に溶ける水溶性のビタミンがあります。その他にそれ自体はビタミンではないが体内でビタミンに変換されるプロビタミンがあります。プロビタミンの代表は、βカロチンです。 

 

ビタミンの歴史

大航海時代のヨーロッパの船乗りたちが多くかかった病気がありました。壊血病です。壊血病とは、貧血や衰弱から始まり、しだいに歯肉や皮膚からの出血が起き、腎臓や肺の障害から死にいたる血液に関係する病気です。15世紀のバスコダガマの航海では乗組員160人中、100人もの人が壊血病で死んだといわれています。その後、壊血病をなくすための研究により、18世紀にオレンジなどの柑橘類を食べれば、壊血病を予防できることが発見されました。しかし、なぜ柑橘類を食べると壊血病が予防できるのかは謎のままでした。1906年、英国のホプキンスがネズミを使った成長の実験で、たんぱく質,炭水化物,脂質のほかに「ある種の栄養素」が必要であることを発見し、「副栄養素」と名づけました。1913年、米国のマッカラムは、「副栄養素」に脂肪に溶けるもの(A因子)と水に溶けるもの(B因子)があることを発見しました。これが後にビタミンA,ビタミンBと呼ばれるものになりました。ビタミンの後につくA,B,Cなどはそのビタミンが発見された順番を表し、使われていないアルファベットは一度ビタミンとして考えられたものが後の研究により、違う栄養素であることがわかったものです。現在では、13種類のビタミンがあることが確認されています。ビタミンの種類・・・ビタミンA(脂溶性)=ビタミンAにはレチノールとレチノイン酸の2種類があります。ビタミンAは目や生殖機能,免疫力,成長などに関わっています。

 

ビタミンの働き

ビタミンAの働き

胃腸や肺の粘膜や皮膚を健康に保つ,目の働きを良くする,活性酸素を除去するなどです。 

ビタミンB1(チアミン)

水溶性のビタミンで、腸内細菌からも合成され、体内に吸収されます。B1は細胞内でのエネルギー生産に大きく関係しています。体内でブドウ糖を分解するときに働くカルボキシラーゼという酵素の補酵素がB1です。主な働きはイライラをなくし、情緒を安定させる,乳酸を取り除く効果があります。B1が不足すると、憂鬱,イライラ,だるく疲れやすい,動悸,息切れ,食欲不振などの症状が出ます。 

ビタミンB2(リボフラビン)

水溶性のビタミンで腸内細菌からも合成されます。細胞内で行われる、酸化還元反応の触媒となっている酵素の補酵素として働きます。エネルギー生産,脂肪酸の燃焼,成長と細胞の再生の促進,過酸化脂質の分解,胆汁酸・コレステロールの合成などさまざまな生理作用に関わっています。B2が不足すると、無力感,老化,体の衰弱,体力の低下,口内炎,目の炎症,生理不順などさまざまな症状が出ます。 

ビタミンB3(ナイアシン)

ビタミンB群の中では最も必要量が多く、一部は体内で合成されます。ニコチン酸とも呼ばれていたビタミンで、ニコチン酸とその化合物のニコチン酸アミドの2つの総称がB3です。主な働きは、神経や精神を安定させる,インスリンの合成を助け、糖を代謝しエネルギーへ変換する効果があります。不足すると食欲不振,下痢などの胃腸障害や興奮やイライラなどの精神障害を起こします。 

ビタミンB5(パントテン酸)

一部は腸内細菌により合成されますが、ストレス,薬物などにより腸内の状態が悪くなると欠乏症になります。主な働きは、脂肪の分解・合成,副腎皮質ホルモン,性ホルモンの合成,免疫抗体や神経組織・筋肉組織を作ります。不足すると、居眠り,食欲不振,めまい,疲労感などの症状が出ます。 

ビタミンB6

B1,B2,B5,ビタミンCなどとの相乗効果で最も力を発揮します。B6はタンパク質に含まれるアミノ酸を分解したり、作ったりする働きをする「トランスアミナーゼ」という酵素の仲間で、体内のアミノ酸代謝の主役となります。主な働きは、インスリンなどのホルモンや神経伝達物質,ヘモグロビン,ブドウ糖からグリコーゲンの合成などがあります。不足すると、体力低下,末梢神経炎,神経過敏,いらいら,コレステロール値上昇,アレルギー症状などの症状が出ます。 

ビタミンB12

主な働きは、脳や神経細胞の活動を助ける,葉酸の働きを助け、細胞を作る働きを強めます。不足すると、胃腸の不調,子供の成長障害などの症状が出ます。 

ビタミンC


水溶性のビタミンで、熱や酸素などによって壊れやすい性質があります。しかし、抗酸化作用を始め様々な働きをするビタミンです。主な働きは 1.強力な抗酸化作用 2.コラーゲンを合成する 3.悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロール値をあげる 4.食品添加物や化学物質などの有害物質を解毒する 5.乳酸などの疲労物質の処理を早める 6.鉄の吸収を助ける 7.シミ,そばかすを防ぐ 8.風邪やインフルエンザの予防 9.インターフェロンの働きを高める抗ウイルス作用  

ビタミンD

脂溶性のビタミンで、紫外線が皮膚に当たったときに使用量の80%ほどが合成されます。ビタミンDにはD2とD3の2種類があり、D2は植物性、D3は動物性のものです。皮膚で合成されたり、食べ物から吸収されたビタミンDは肝臓から腎臓に送られ、活性化します。主な働きは、カルシウムを運搬し、骨にカルシウムを沈着させる,ビタミンAの吸収を助ける,リンを運搬し、血液中のリンの濃度を一定に保つ効果があります。 

ビタミンE

脂溶性のビタミンで、塩素などで破壊されやすい性質があります。ビタミンEには、αトコフェロール,βトコフェロール,γトコフェロールなど全部で8種類あります。体内で最も活性が高いのがαトコフェロールです。主な働きは、 1.細胞膜の抗酸化(動脈硬化,心臓病,ガンなどの予防) 2呼吸器を守る 3.運動能力を高める 4.過酸化脂質が作られるのを防ぐ 5.血行をよくする。 

葉酸(フォーリック・アシッド)

ビタミンB12やビタミンCとの相乗効果で最も力を発揮します。主な働きは、赤血球を作る,細胞が新しく作られるのを助ける,健康な皮膚を作るなどです。 

ビオチン(ビタミンH)

腸内細菌によっても合成されます。主な働きは、糖や脂肪の分解を助ける,はげや白髪の予防などです。